「冬の間に差をつけたいが、走り込みだけでいいの?」と悩んでいませんか。実は、闇雲な筋トレだけでは春先に球速は伸びません。
この記事は、「春までに球速を上げたい」投手や指導者・保護者に向けて書きました。現役コーチの視点から、球速の源となる「股関節と体幹」の連動メカニズムや、室内でできる具体メニュー、怪我を防ぐ注意点を詳しく解説します。
この記事を読めば、地味な練習が球速に直結するイメージが持て、春に主役となるための「最高の準備」を今日からスタートできるはずです。
なぜ「股関節」と「体幹」が球速を左右するのか?
投球は、″下半身 → 体幹 → 腕 → 指先″とエネルギーが伝わる「連動動作(キネティックチェーン)」です。
股関節の役割
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地面を蹴る力を「回転パワー」に変えるエンジン
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ここが硬いと、下半身の力は途中で止まる
体幹の役割
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股関節で作ったパワーを逃さず腕へ運ぶ“橋”
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弱いと、いわゆる「手投げ」になる
【体験談】
私が関わった投手で、
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冬に股関節トレを重点的に行った選手は
→ 春先に球速が5km/h以上アップ -
逆に腕中心の筋トレだけだった選手は
→ 数字がほぼ変わらず、肩痛に悩まされました
球速=腕力ではないこれは現場で何度も見てきた事実です。
【実戦】球速を底上げする冬トレメニュー
※室内OK・自重中心・怪我予防を前提にしています
① 股関節の「割れ」を作るストレッチ&トレ
シコ踏み(冬の定番)
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足を大きく開く
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背中を丸めず、腰を深く落とす
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10回 × 2〜3セット
ポイント
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「太もも」ではなく股関節が伸びている感覚を大事に
冬あるある「寒くて体が硬いまま始める」→ これ、怪我の原因No.1です。最初は浅く、ゆっくりでOK。
サイドランジ
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横に大きく踏み込む
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お尻の横(中殿筋)を意識
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左右10回ずつ
ここがマウンドを蹴る力に直結します
② 体幹の「ひねり」と「耐える力」を作る
ロシアンツイスト
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体育座り+足を浮かせる
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上体を左右にひねる
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20回 × 2セット
意識すること
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腕で振らない
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お腹〜脇腹でひねる感覚
フロントプランク
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肘をついて体を一直線
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30秒〜1分キープ
冬トレあるある
「フォームが崩れたまま我慢大会になる」
→ 腰が落ちたら即中止でOK。質>時間です。
冬トレで一番大事なのは「意識」
回数をこなすより、必ずこれを考えてください。
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今の動きは投球のどの場面?
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マウンドで蹴る瞬間と同じか?
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速いボールを投げている自分を想像できているか?
【指導現場での実感】
同じメニューでも
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何も考えずやる選手 → 変化なし
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投球動作をイメージしてやる選手 → 春に一気に伸びる
冬トレは「脳トレ」でもあります。
怪我を防ぐために必ず守ってほしいこと
冬は
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気温が低い
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筋肉・関節が硬い
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痛みに鈍感になりやすい
つまり怪我をしやすい季節
最低限のルール
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アップはいつもより長め(10〜15分)
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痛みが出たら「根性論で続けない」
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投げ込みより「体作り」を優先
「冬に無理して、春に離脱」
これが一番もったいないです。
まとめ:春に球速が伸びる投手の共通点
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股関節がよく動く
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体幹がブレない
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冬に地味なことをやり切っている
球速アップに近道はありません。でも、正しい場所を鍛えれば、努力は裏切りません。この冬、「目立たないけど、意味のあるトレーニング」を積み重ねた投手が、春のマウンドで一番成長しています。
寒い冬を、最高の準備期間に変えましょう。春に笑うのは、冬に動いた選手だけです。


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